生活習慣病
生活習慣病とは、日々の食事や運動、睡眠、喫煙、飲酒といった積み重ねが、その発症や進行に深く関わっている病気の総称です。かつては「成人病」と呼ばれていましたが、子供の頃からの生活習慣が大きく影響することが分かり、現在の「生活習慣病」に改められました。
生活習慣病の症状について
生活習慣病の最も大きな特徴は、初期段階では自覚症状がほとんど現れないことです。そのため自分でも気づかないうちに血管や臓器に負担がかかり続け、病気が進行してしまうケースもあります。
異変を感じてから受診したときには、すでに深刻な合併症を引き起こしていることもあるため、注意が必要です。
- 以前に比べて疲れやすくなった。
- 階段を上るとすぐに息切れがする。
- 喉が異常に渇き、水分をたくさん摂ってしまう。
- 夜間に何度もトイレに起きるようになった。
- 手足にしびれや違和感がある。
- 急に体重が増えたり、あるいは何もしていないのに減ったりする。
生活習慣病の原因について
生活習慣病が発症する背景には、私たちが毎日繰り返している生活の質が密接に関わっています。一つだけではなく複数の要因が複雑に絡み合っていることが一般的です。大きく分けると、食生活、運動習慣、嗜好品、ストレス、そして睡眠の5つほどが重要なポイントとなります。
食生活の乱れ
現代の食生活は、欧米化や外食の増加により、どうしても塩分や糖分、脂質が過剰になりがちです。濃い味付けや揚げ物の摂りすぎ、さらには野菜不足などは、血圧を上げたり脂質のバランスを崩したりする大きな要因となります。また、早食いやドカ食い、不規則な食事時間も、インスリンの働きを悪くして糖尿病のリスクを高めます。
運動不足の常態化
便利になり、車での移動やデスクワークが増えたことで、私たちは慢性的な運動不足に陥っています。筋肉量が減り、基礎代謝が落ちることで、摂取したエネルギーが消費されずに脂肪として蓄積されやすくなります。内臓脂肪の蓄積は、さまざまな代謝異常を引き起こすメタボリックシンドロームの入り口となります。
喫煙と過度の飲酒
タバコに含まれるニコチンやタールは、血管を収縮させ、血液をドロドロにする作用があります。これは動脈硬化を急速に早める一因となります。また、アルコールの過剰摂取は肝臓に負担をかけるだけでなく、血圧の上昇や中性脂肪の増加を招きます。
睡眠不足とストレス
十分な休息が取れない状態や、過度な精神的ストレスは、自律神経やホルモンのバランスを乱します。体が常に緊張状態にあると、血圧や血糖値が上がりやすくなります。また、ストレス解消のために過食や深酒に走ってしまうという、悪循環に陥るケースも少なくありません。
生活習慣病の病気の種類について
高血圧症
血液が血管の壁を押す力が常に強い状態を指します。塩分の摂りすぎや肥満、ストレスなどが主な原因です。放置すると血管がボロボロになり、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。当院では家庭での血圧測定を推奨し、数値の推移を丁寧に確認しています。「高血圧症」のページで詳しく紹介しています。
糖尿病
血液中の糖分(血糖値)を調節するインスリンというホルモンがうまく働かなくなり、血糖値が常に高い状態が続く病気です。失明や人工透析、足の切断などの深刻な合併症を招く恐れがあります。食事指導を中心に、必要に応じてお薬によるコントロールを行います。詳細は「糖尿病」のページを参照してください。
脂質異常症
血液中のコレステロールや中性脂肪が基準値から外れている状態です。悪玉コレステロールが増えすぎたり、善玉コレステロールが減りすぎたりすると、血管の壁に脂質が溜まり、動脈硬化が進みます。自覚症状がないため検査で見つけることが重要です。詳しくは「脂質異常症」のページをご覧ください。
高尿酸血症(痛風)
血液中の尿酸値が高くなる病気です。尿酸が結晶化して関節に溜まると、ある日突然、耐え難いほどの激痛(痛風発作)が起こります。尿酸値をコントロールすることで発作を防ぎます。「高尿酸血症」のページにて解説しております。
その他の関連疾患
生活習慣病はこれら以外にも、多岐にわたる臓器に悪影響を及ぼします。例えば、肝臓に脂肪が溜まる脂肪肝や、飲酒が原因のアルコール性肝障害、さらには心臓の機能が低下する慢性心不全なども含まれます。当院ではこれらについても、消化器科や循環器科の視点から総合的に診療しています。
生活習慣病の治療法について
生活習慣病の治療の主役は、患者さんご自身です。医師は、患者さんが健康的な生活を取り戻すためのナビゲーター(案内役)としての役割を担います。当院では「ただ薬を飲むだけ」の治療ではなく、根本的な原因にアプローチすることを大切にしています。治療は主に以下の3つの柱で行われます。
食事療法・・まずは食べ方を見直す
すべての生活習慣病治療の基盤となります。当院では「野菜を最初に食べる工夫」など、無理なく続けられるアドバイスを行っています。栄養のバランスを整えることで、血糖値や血圧、脂質の数値を安定させ、薬を減らすことも期待できます。
運動療法・・心地よい活動を習慣に
運動は、体内の脂肪を燃焼させるだけでなく、インスリンの働きを良くする効果もあります。無理に激しいスポーツをする必要はありません。1日30分程度のウォーキングや、エスカレーターではなく階段を使うといった、日常の小さな工夫から始めましょう。
薬物療法・・当院は院内処方に対応
生活習慣の改善だけでは不十分な場合、お薬を使って数値をコントロールします。最近の薬は非常に進化しており、副作用を抑えながら効率よく数値を下げることが可能です。滝内科では可能な限り院内処方を行っていますので、診察後にお薬を院内で受け取っていただけます。調剤薬局へ行く手間が省け、体調がすぐれない時も負担を減らすことが可能です。
生活習慣病の検査と健診
生活習慣病を早期に見つけるには定期的な検査を受けることです。
滝内科では、名古屋市が実施する特定健診などにも対応しています。日頃、お忙しくて病院から足が遠のいている方も、1年に1度はご自身の体の状態を確認することをお勧めします。
当院で行っている検査の一部を紹介します。血液検査では血糖値やコレステロール、尿酸値などを詳細に確認します。また、骨密度検査、もの忘れ検査なども行っております。名古屋市のがん検診と合わせて受診される方もいらっしゃいます。
- 名古屋市の特定健診
- 大腸がん検診、前立腺がん検診
- ピロリ菌検査
- 骨密度検査、もの忘れ検査
健診の詳細については、「健康診断」のページもあわせてご確認ください。検査の結果に基づいて、お一人おひとりに最適なフォローをいたします。
生活習慣病についてのよくある質問
Q1. 特定健診で「要再検査」と言われましたが、どこも痛くないので放置しても大丈夫ですか?
A1. 放置しないでください。生活習慣病は「自覚症状がないまま進行する」のが一番の怖さです。再検査の数値は体からのサインです。大きな病気になる前に、まずは検査データを持って当院へご相談ください。
Q2. 生活習慣病の薬を飲み始めたら、一生やめられませんか?
A2. 必ずしもそうとは限りません。食事や運動の改善によって、お薬の量を減らしたり、場合によっては中止できたりすることもあります。
Q3. 甘いものやお酒が大好きですが、治療を始めたら一切禁止になりますか?
A3. 「一切禁止」はストレスが溜まり、逆効果になることもあります。「量や回数をどう調整するか」「何を選べば体に負担が少ないか」を一緒に考えます。楽しみを残しながら、健康を守る方法を見つけましょう。
Q4. 駐車場はありますか?足腰が弱い家族を連れて行きたいのですが。
A4. はい、駐車場をご用意しております。お車で直接ご来院いただけるため、ご家族の送迎などにも安心して通院いただけます。
Q5. お支払いは現金のみですか?
A5. 当院では、患者さんの利便性を考え、現金以外のお支払い方法にも対応しております。キャッシュレス決済をご希望の方は、受付にて対応ブランドをご確認ください。
院長より
現代の便利な生活の中で、健康的な習慣を維持し続けるのはとても大変なことです。皆さんのこれまでの生活を否定することなく、これからどうすればもっと健康に、楽しく過ごせるかを一緒に考えたいと思っています。
